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星の絵はがきbyえびなみつる

2009年4月号   「お蔭様」


アポロ11号が人類を月へ運んで今年はちょうど40年。ヒトが月まで行き、ふり返って地球を見たという
体験は様々なところで人間の世界観を変えてきました。この宇宙の中で地球だけが生命の棲む貴重な
星だという認識は「地球を守ろう」とか「地球を大切に」という人類共通の考え方の土台になったのです。
それは間違いではないのでしょうが、そこには地球だけが特別の選ばれた存在だと考えたがる人間の
本性も含まれているようにも思えます。

月の研究は飛躍的に進んでいます。最新の研究では、月は地球が出来て間もない頃、別の星がぶつ
かり、その破片が集まって出来たものらしいという説が有力です。出来たばかりの月は今よりずっと近
くにあり、その結果大昔の地球の海は月の引力によって今よりずっと大きな潮の満ち引きをしていたら
しいのです。このことが海に生まれた生命を陸上へ進化させるきっかけになったという考え方もあるの
だとか。地球とそこに生まれた生命が孤独に進化したとするのではなく、月との関連によって見ていこ
うというとらえ方の底には「お蔭様」という無生物にさえ緑の不思議と感謝を持つ極めて東洋的なセン
スがひそんでいるようにも思えます。そういえば、「陰」という字には月の意味もありますしね。

©えびなみつる

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